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第56回:「台風や大雨から命を守るために」
皆さん、こんにちは。「しぶさん」こと、渋谷和久@国土交通省です。梅雨らしい日が続いていますね。先週19日には九州北部をゲリラ的な豪雨が襲いました。週末22日の日曜日未明には、活発化した梅雨前線の影響で九州各地に大雨が降り、熊本県の球磨川の観測点で氾らん危険水位を超えたため、午前4時20分に九州地方整備局では非常体制を発令、局長以下、災害対策本部で指揮をとりました。沖縄ではもう梅雨が明けているようですが、九州ではあと半月近く、大雨の危険な状態が続きます。

さて、以前、この日記で、内閣府がまとめた「自然災害の『犠牲者ゼロ』を目指すために早急に取り組むべき施策」をご紹介しましたね。
http://www.bousai.go.jp/oshirase/h19/071218kisya.pdf

今日は、その中から、台風や大雨による犠牲をなくすための施策について詳しく見てみましょう。台風や大雨で、人命が犠牲になるのは、土砂災害が大きなウエイトを占めます。過去10年で、160人もの方が犠牲になっています。地すべり、土石流、がけ崩れと
いった土砂災害は、その原因となる土砂の移動が強大なエネルギーを持つとともに、突発的に発生することから、人的被害につながりやすいのです。22日の大雨でも、熊本県で裏山のがけが崩れて、1名の方が亡くなっています。

土砂災害対策としては、がけが崩れないように急傾斜地崩壊防止工事などの対策を実施することが第一ですが、公共事業として実施する場合は優先順位が必要ですよね。そこで、「犠牲者ゼロプラン」では、高齢者・障害者入居施設、防災拠点、避難所に対して重点的な土砂災害対策を実施することとしています。平成29年度までに、5200箇所について対策を実施することが目標です。

当面工事が実施されない多くの場所ではどうしたらいいでしょうか。あらかじめ万全の備えができるように、土砂災害に対するハザードマップの作成・訓練を促進することが重要です。プランでは、平成24年度までに土砂災害危険箇所が存在する全市町村においてハザードマップを作成すること、そしてそれに基づき防災訓練を実施することを目標としています。現在は、16%の市町村でしか、そのような措置が講じられていません。そのため、地方公共団体がハザードマップを容易に作成できる支援ツールを整備することなどもあわせて進める予定です。

また、台風・豪雨等に関する気象情報を充実させることも被害軽減に効果があります。現在、3日先までとなっている台風予報を、来年度までに5日先までとすることが予定されています。各種の警報も、ピンポイントで出されるとインパクトがありますよね。平成22年度までに警報等を市町村単位で発表できるよう、検討が進められています。

こうした災害で犠牲になりやすのが、ひとりで避難ができない高齢者などの「災害時要援護者」です。こうした方々の避難支援対策を促進するため、国による市町村モデル計画の策定や全国キャラバンの展開が予定されています。こうした取組を通じ、来年度までを目途に、市町村において要援護者情報の収集・共有等を円滑に進めるための「避難支援プ
ラン」の全体計画などが策定されるよう促進することにしています。

 次に、土砂災害以外で人命が失われるのは、台風の際に自分の田んぼを見回っていたおじいさんが誤って水路に転落死するなど、台風や大雨の際の外出時の事故です。この10年間でなんと172人が犠牲になっています。

大切なことは、危険な外出を避けるようにすることです。水位情報や浸水情報の提供を充実させることとし、この日記でもご紹介した「避難判断水位」(レベル1:水防団待機水位、レベル2:はん濫注意水位、レベル3:避難判断水位、レベル4:はん濫危険水位)を、来年度までに全ての国直轄河川や主要な都道府県管理河川の全てに設定することとしています。また、平成24年度までに一級水系の約70%について、「動く浸水想定区域図」の一般に提供したり、はん濫区域と水深についての予報を実施する予定です。

土砂災害と同様、洪水や高潮に対するハザードマップてら作成し、訓練を促進することも重要です。平成24年度までに全国の主要な河川の浸水想定区域内の全市町村において洪水ハザードマップを作成し、これに基づき防災訓練を実施することを目標としていますが、現在はわずか4%の市町村でしか実施されていません。

高潮マップも、平成24年度までにゼロメートル地帯を含む全市町村において高潮ハザードマップを作成し、これに基づき防災訓練を実施する予定です。(現在は約1割)

最後に、一番大切なのは、地域一体となった備えができるようにすることです。消防団、水防団を充実強化するため、現在約90万人の消防団員を100万人(うち、1万3千人の女性団員を10万人)確保することを目標として、団活動の理解向上や活動の活性化を図ることとしています。やはり、地域防災力の向上が第一ですね。

それではまた来週。

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渋谷和久(国土交通省九州地方整備局総務部長)
内閣府防災担当企画官、国土交通省都市計画課室長を経て、平成18年7月より現職。
関西学院大学災害復興制度研究所客員研究員。日本自然災害学会、地域安全学会、災害情報学会会員。日本災害復興学会理事、NPO法人「都市災害に備える技術者の会」企画委員、「東京いのちのポータルサイト」理事、「京都災害ボランティア・ネット」理事。
単身赴任2年目で、平日は福岡のおいしい魚と焼酎を堪能し、休日はエアロビクスで汗を流す。
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