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第53回:「福岡市揺れやすさマップ」
皆さん、こんにちは。「しぶさん」こと、渋谷和久@国土交通省です。

河川が氾濫して洪水が起きると、どのあたりまで浸水するか、という被害想定は「洪水ハザードマップ」として整備されています。水害の場合、氾濫原がわかりやすいので、想定もかなり詳細にできるようになりました。

こうしたハザードマップは、ご自身の家や学校、職場が被害を受けるかどうか、ピンポイントでわかるので、防災意識向上に大きく役立っています。どういうわけだかわかりませんが、人間は、「自分だけは災害にあわない」と根拠もなく思ってしまう傾向にあります。これを「正常化の偏見」と言うそうです。しかし、ハザードマップを見て、自分の家が被害想定区域に入っていると、さすがに災害への備えをしなければ、と思うようになるはずです。災害を「実感」することが、防災の第1歩というわけですね。

最近は、洪水だけではなく、津波、高潮、火山などの災害に関するハザードマップも整備されつつあります。被害拡大の様子をリアルタイムで見せる「動くハザードマップ」なども開発されています。こうした工夫は、地域の避難対策促進などに活用されています。また、国土交通省では、全国一級水系の中小河川を対象として、航空レーザ測量の三次元地形データから作成した河川横断図を基に治水安全度評価を行い、順次公開することにしています。九州では、大分川の評価が公開されています。
http://www.nilim.go.jp/lab/rcg/newhp/seika.files/lp/index.html

地震については、いつ、どこで発生するかわからない(逆にいうと、いつ、どこで発生してもおかしくない)ので、こうしたハザードマップ作りは難しいとされていました。しかし、2001年に横浜市が、いくつかの地震を想定して、地表の揺れを50mメッシュで示す詳細な「地震防災マップ」を作成、全戸に配布したところ、耐震診断の申込みが、一気に倍増したのです。(横浜市は、その後改訂版を作成、公開しています。下記参照。)
http://www.city.yokohama.jp/me/anzen/kikikanri/jisin_map.html

これは効果的であるということで、内閣府が中心になって、各自治体が「地震の揺れやすさマップ」を作成する際の指針「地震防災マップ作成技術資料」を2005年に作成しています。そして、実際に作成する上での基礎資料として、また一般の人にもイメージを持ってもらうために、全国を1kmメッシュに区切って、どの地域が相対的にゆれやすいかを概括的に表した「表層地盤のゆれやすさ全国マップ」を、同年内閣府が公開しています。http://www.bousai.go.jp/oshirase/h17/yureyasusa/zenkoku.pdf

地震による地表での揺れの強さは、主に、「震源特性」「伝播特性」「地盤特性」の3つによって影響されます。「震源特性」というのは、地震の規模(マグニチュード)に大きく影響され、「伝播特性」としては、例えば震源から近いほど揺れる、ということが言えます。最後の「地盤特性」は、表層地盤のかたさ・やわらかさに影響されるということです。マグニチュードや震源からの距離が同じであっても、表層地盤がやわらかな場所では、堅い場所に比べて揺れは大きくなります。我が国では、平野部に多くの人が住み、活発な経済
活動が営まれていますが、このような地域は、内閣府のマップでも分かるように、実に揺れやすい地盤で覆われ、揺れがより大きくなることがわかります。

さて、このほど、福岡市が、「福岡市揺れやすさマップ」を作成、公表しました。これは、発生が心配されている警固断層帯南東部を震源とする地震が発生した場合、市内各地域がどの程度揺れるかを50mメッシュで、8段階で色分けして示したもので、各区それぞれにパンフレットが作成されています。
http://www.city.fukuoka.lg.jp/jutaku-toshi/taishin/bousai/map_2.html

 例えば、断層の真上にある中央区のマップを見ると、断層の東側、天神とその周辺地区は、軒並み震度6強の「真っ赤」な色に染められています。警固断層帯の東側は、特に柔らかい地盤が広がっているので、揺れが大きくなる傾向にあるのです。市内の木造建物は10棟に1棟の割合で全半壊すると予測されています。上記パンフレットには、揺れと建物被害の関係もわかりやすく解説されています。不安に思われる方は、専門家による耐震診断を受けることをお奨めします。

 先日、テレビのある討論番組で、「行政は被害想定だけ示して、対策を打たないのはおかしい」と発言されている方がいました。でも、この日記でも何回か紹介したとおり、中央防災会議では被害軽減のために防災戦略や対策大綱を策定しています。その中でも重視されている耐震化については、法制度も強化され、耐震診断、耐震改修に係る助成制度も、かなり充実されています。お住まいの市町村に是非ご確認ください。

 福岡市では、住宅の耐震診断件数はまだまだ少ないと聞いています。今回のマップ公表を機に、市民の皆さんの防災意識が向上することを期待したいと思います。

それではまた来週。

********
渋谷和久(国土交通省九州地方整備局総務部長)
内閣府防災担当企画官、国土交通省都市計画課室長を経て、平成18年7月より現職。
関西学院大学災害復興制度研究所客員研究員。日本自然災害学会、地域安全学会、災害情報学会会員。日本災害復興学会理事、NPO法人「都市災害に備える技術者の会」企画委員、「東京いのちのポータルサイト」理事、「京都災害ボランティア・ネット」理事。
単身赴任2年目で、平日は福岡のおいしい魚と焼酎を堪能し、休日はエアロビクスで汗を流す。
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