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第33回:「命を救え!DMAT(災害派遣医療チーム)」
 皆さん、こんにちは。「しぶさん」こと、渋谷和久@国土交通省です。

13年前の昨日、平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大震災では、6千名を超える犠牲者が出ました。住宅倒壊で亡くなった方の多くは即死だったということは何回かお伝えしましたが、もちろん、すべての方が即死であったわけではありません。

当時の神戸市では、多くの病院も被災しました。医師、看護師も被災している中、現地の医療機能は大きく低下します。重傷ではあるけれど、迅速に治療を施せば助かる可能性のある患者さんもいた中で、当時の被災地が大混乱だったために、適切な医療行為を受けることなく命を落とされた方もいたはずです。

大規模な災害の場合、重篤な患者さんは、ヘリコプターなどで被災地の外にある病院に搬送して治療することが必要です。しかし、13年前の神戸では、地震発生の初日、患者を搬送したヘリコプターはわずか1機しか飛ばなかったのです。歴史に「もしも」は禁句なのでしょうけれど、もし、被災地外の医療施設へ迅速に搬送し治療すれば命が救われたと考えられる犠牲者は、約500人いたという研究報告もあるようです。本当に残念です。

当時、多くの医療救護班が被災地に駆けつけました。しかし、活動の大半が避難所の仮設診療所や巡回診療などであって、命を救うギリギリの時間といわれる48時間以内の対応がもっと十分になされていたら、という思いを多くの医療関係者が持ったのです。

この重い教訓を受けて、平成8年以降、全国各地で「災害拠点病院」が整備されました。これに指定された病院は、24時間いつでも災害に対する緊急対応ができる体制を持ち、ヘリポートなども整備しています。もしこの病院がある地域が被災した場合は、被災者の治療行為にあたるとともに、他の地域が被災した場合でも、搬送された患者の受け入れを可能にするというものです。全国で550以上の病院が指定されています。福岡市では九州大学病院など6病院が指定されています。下記サイトで検索できますので、皆さんの地域の病院を確認しましょう。
http://www.wds.emis.or.jp/WDTPIRYOSR/ACTBWDTPIRYOSR01.do

 その後、内閣府などを中心に、東海地震、首都直下地震などの大規模災害を想定した頭上訓練を実施しながら、広域医療搬送に向けたアクションプランを策定しています。

 こうした検討を行う中で、次のような課題が明らかになりました。命を救うには、単に搬送する体制を整備するだけではダメなのです。阪神・淡路大震災では、かなり時間がたってから、がれきの下から救出された被災者が搬送先で亡くなる(クラッシュ症候群)事例が見られました。救助活動と並行した医療行為がまずは必要になるのです。2005年4月に発生したJR福知山線脱線事故では、事故直後から100人を超える医療従事者が集まり、兵庫県災害医療センター等のチームが大破した車両の中に入り、クラッシュ症候群を警戒して点滴をしながら救助活動を行いました。これが「がれきの下の医療」とよばれるもので、阪神・淡路大震災の貴重な経験を踏まえたものでした。

 この「がれきの下の医療」に続き、医師は、被災地での患者の容態を適切に見極め(トリアージ)、現地の医療施設でも対処可能な状態かどうかを判断します。被災外の医療機関に搬送する必要がある重篤患者については、現地で応急措置を施した上で、ヘリコプターや自衛隊の航空機等で搬送します。搬送中も、医師が付きそう必要があります。そして受け入れ側の災害拠点病院で治療が行われることになりますが、ここまでの一連の医療行為が「災害医療」とよばれるものです。

 こうした災害医療に従事するには、専門的なトレーニングを受けた医療チーム(医師,看護師,業務調整員)が必要です。2004年8月に、まず東京でこうしたチームが発足しました。全国レベルでは2005年4月、厚生労働省が本格的な研修制度をスタートさせました。この専門的な訓練を受けた災害派遣医療チームは、「日本版DMAT(Disaster Medical Assistance Team)とよばれています。
http://www.bousai.go.jp/3oukyutaisaku/pdf/kouiki_dmat.pdf

 昨年7月に発生した新潟県中越沖地震では、地震発生直後から30を超えるDMATが全国から急行、早速効果を発揮しました。

DMATは、現在320チーム(約1600人)が登録されています。内閣府では平成23年度までにDMATを1000チームまで増強するとしています。年明け早々、うれしいニュースがありました。福岡県でも、来月から「福岡県DMAT」を発足させるということです。九州では初めて、全国では9番目ということだそうです。「防げた死」をゼロにすることを目指して、関係者の努力が続いています。
http://www.pref.fukuoka.lg.jp/wbase.nsf/0d0784395fa5b12f49256b00002a3116/904f58cd83708f31492573c9002a2e5c/$FILE/_122apu449l888p9ogg9hh10jc22160442ec_.pdf

 ところで、毎年1月17日は「防災とボランティアの日」、1月17日から21日までは「防災とボランティア週間」とされており、様々なイベントが開催されます。内閣府はこの時期、「防災とボランティアのつどい」を開催しますが、今年の「つどい」は、少々ユニークです。既に終わったセッションもありますが、メインとなるのは明日1月19日(土)午後3時から東京丸の内で開催される「防災とボランティアのつどい イン・セカンドライフ」です。ネット社会と防災ボランティア活動などをテーマに肩のこらないトークが繰り広げられます。ユニークなのは、会場に行けない場合で仮想空間である「セカンドライフ」内(「八国山アイランド」)で参加できるということです。詳しくは下記をご覧下さい。
http://www.bousai.go.jp/oshirase/h20/080116kisya-vol.pdf

それでは、また来週。

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渋谷和久(国土交通省九州地方整備局総務部長)
内閣府防災担当企画官、国土交通省都市計画課室長を経て、平成18年7月より現職。
関西学院大学災害復興制度研究所客員研究員。日本自然災害学会、地域安全学会、災害情報学会会員。日本災害復興学会理事、NPO法人「都市災害に備える技術者の会」企画委員、「東京いのちのポータルサイト」理事、「京都災害ボランティア・ネット」理事。
単身赴任2年目で、平日は福岡のおいしい魚と焼酎を堪能し、休日はエアロビクスで汗を流す。
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